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2012年3月9日金曜日

今日のお茶席 vol.4

























昨日は宗芙さん茶道教室の木曜日でした。

今回のお菓子名は「糊こぼし」  椿の形をしたお菓子です。
なんか「糊」なんて椿と一致しないな・・・と思いませんか。

宗芙さんにお聞きしました。
奈良の東大寺二月堂で毎年3月に行われる「お水取り」という儀式
その儀式に造花の椿を用意するそうなんですが
ある日、修行僧がその椿を紙で作っていたところ、糊をこぼしてしまったとか。
その糊の後の斑点の様子が庭に咲いていた椿と似ていたらしく
「糊こぼし」という名が付いたそうです。

このお菓子は「お水取り」に合わせて、2~3月の時期に販売。
この時期にしかお目見えできないお菓子です。

そして「お水取り」ですが、なんと752年から続く伝統行事らしく
以来一度も途絶えることなく続けられ昨年で1260回だそうです・・・
驚きですよね。平安時代より前から続いてるんですか

本当に驚きです

茶道教室から少し話しがそれてしまいましたが
今回の生け花とお軸です。














生け花として使ったのはなんと「ふきのとう」。ここでも春が感じられます。

掛け軸は「弄花香満衣」・・・花弄すれば香 衣に満つる(はなろうすれば かおりころもにみつる)

この言葉は「花を摘んでいると、いつの間にかその香りが衣に移り、しみついている。」
という、春の情景だそうです。

しかし、他にも色々な意味があるようで
いわゆる、花の香りが衣に付くということが「朱に交われば赤くなる」と同じく
人は交わる友や環境に影響を受ける

良いも悪いも環境から影響する・・・
そんな意味もあるそうです。

住まいによって人は変われる
わが社が手がける「幸せを生む住まい」とどこか通じるような気がしました。


私がお茶をやっていて楽しいなぁと思うのは
歴史を知れる
四季を感じられる
建築のお勉強ができる
諸々・・・

深いと思います。
茶道は本当に深い。
今回も「糊こぼし」「弄花香満衣」という一つ一つに季節と歴史、哲学に触れることができました。

次回の宗芙さん茶道教室がとても楽しみです。

講師  影山 宗芙
住所  静岡市葵区平和1丁目6-1
電話  054-271-0897